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2007年早稲田大学WISPJ国内シンポジウム

シンポジウム「ジャーナリズムが見た環境問題」

概要

(1)地方から環境問題を伝える―『沈黙の森』とその後

講演者:棚田淳一(北日本新聞社 編集局次長報道本部長)

討論者:堀口健治(早稲田大学理事・政治経済学術院教授)

堀口健治教授(左) 棚田淳一氏(右)

堀口健治教授(左) 棚田淳一氏(右)

現状の、日本の森林政策についての問題と解決策の提言が、富山県の環境政策事業を例に、討論された。

植林政策・伐採政策が実は採算が合わず、現状日本の農林事業システムは破綻をきたしており、これからは誰が為の森林保全かということを全国民が意識し、労働対価に見合うシステムの再構築を図ることが重要であると結論付けた。

(2)報道はどこまで追いかけているか―豊島産廃廃棄問題を巡って-

講演者:曽根英二(山陽放送社 報道制作局長代理)

討論者:永田勝也(早稲田大学環境・エネルギー研究科教授)

永田勝也教授(左) 曽根英二氏(右)

永田勝也教授(左) 曽根英二氏(右)

香川県・豊島の産業廃棄物不法投棄問題の変遷を採り上げ、ジャーナリズムの役割について討論がなされた。

地方と都会との距離バイアス・時間バイアスの差が問題の根底にあり、そこにジャーナリズムが関与する事により解決への手がかりとする。そして、さらにメディアと地域全体が「共創の精神」の元、行政への監視の役割を相互に果たし、常に一方が現状問題を立ち止まり考えることが重要であるとの意見が交わされた。

(3)温暖化報道を検証する

講演者:瀬川至朗(毎日新聞社論説委員)

討論者:鮎川ゆりか(世界自然保護基金ジャパン気候変動特別顧問)

鮎川ゆりか氏(左) 瀬川至朗氏(右)

鮎川ゆりか氏(左) 瀬川至朗氏(右)

温暖化に関する環境報道の課題・問題についてIPCCレポートや政府発表資料と新聞記事を対比し、議論がなされた。

環境報道は常に受身の側面がある。それが政府や企業、市民の行動に結びついた報道にはなっていないことが問題であり、そういった意味においては、現メディア報道は、政府発表資料に基づいての真のジャーナリズム報道姿勢とはいえない。

新聞記者はいろいろな視点、国、市民、NGO・NPOの視点というものを持ちつつ、主体的に報道していくということが何よりも重要であり、各社、各記者はポリシーを打ち出し、発信していくことが重要である。

(4)パネルディスカッション

パネルディスカッション

左から

コーディネーター 谷藤悦史教授
パネリスト

棚田淳一氏 堀口健治教授 曽根英二氏

永田勝也教授 瀬川至朗氏

 

会場からの質問に回答する形式のディスカッションでは、

棚田氏・堀口教授に具体的な森林政策への施策について、曽根氏・永田教授・瀬川氏には一般市民・ジャーナリスト・技術研究者の関係の在り方等について質疑がおよび、討議された。

また、「メディア」「ジャーナリズム」という言葉をキーワードにその伝達方法・存在性・役割などの将来発展形を探り、サステイナビリティを政治学・ジャーナリズム学の観点から総合的に議論が行われ、市民-ジャーナリスト-研究者間での様々な連動行為を増加させていくことが、ジャーナリズムの本質をより豊かにし、サステイナビリティへ繋がっていくものと結論付けた。

 

パネルディスカッション パネルディスカッション